前回までのあらすじ
一目惚れしたヴィトンの穴開きバッグ。
色々理由をつけた挙げ句
ポチリ!
完全に調子に乗っています。
デカイ箱が届いた
注文していたバッグが届いた。
やっぱりバッグもデカイ。
穴が空いているのにちゃんと自立するんだ、
スゴイ。
さすがにしっかりとしたレザー。
革のいい香り。
そして重い。
何も入れてないのに重い。
レザーだから仕方ない。
さらに側面に穴が空いているから
底から十数センチまでしか
モノが入れられない。
元来こういうバッグはバンバン物を
入れちゃダメなんだよ。
デザインを楽しまないと。
そして高価なバッグを気取らずに
日常使いする…。
こういう余裕のある人になりたいね。
さっそく会社に持って行こう。
さて…バッグに入れるものは、
タオルハンカチ、お弁当、マイボトル…。
元々重いのにこんな
米だの液体だの入れたら
超重量になってしまった。
重い。
重すぎて
とても片手では持てない。
腕に引っ掛けて持つしかない。
持ち手が腕に食い込んで痛い。
でもガマンだ。
ヴィトンなんだからこれくらい耐えないと。
どうせ会社までは20分しかかからないし、
お弁当食べてお茶飲んだら
帰りは軽くなるはず。
意気揚々、家を出た。
みんな、見て見て!
私はレアなヴィトン持ってるんだよ!
バスに乗る時はいつも座るけど
バッグを見せたいから立っておこう。
重い。
右手が痛い。左手に替える。
痛い。腕にかける。
重い。痛い。
もう少しの辛抱だ。
誰にも何も言われない。
重いバッグを持ってやっと会社に着いた。
朝からヘトヘトだ。
今日に限って仲の良い同僚に会わない。
そしてみんなから何も言われない。
こんなレアもののバッグ持ってるのに?
珍しくないの?ヴィトンだよ?
とりあえず
会社の狭いロッカーに
ヴィトンのバッグをムリヤリ押し込んだ。